新オープン 風俗求人

責任重大!

新しく掲載依頼があった。
まもなくオープンするデリヘルで若い店長だった。
大手から独立したらしい。
営業用は最大手ポータルに載せるらしい。
うちは扱っていないので入り込めない。

 

できたばかりのHPを見せてもらった。
大金をはたいたらしく、いいHPだった。
SEOも専門業者に依頼しているそうだ。

 

『新進気鋭の店長がはじめた店』という印象だ。

 

女の子についてはスカウトマンからもあるらしく差し迫った問題ではないとのこと。
予算から載せる風俗求人サイトは2つで、どこかももう決まっていた。
すぐに契約する。
届出確認書もコピーを受け取った。

 

そこまではとんとん拍子だったが最後に思わぬことを言われた。

 

「そっちは全部お願いしていいですか?」

 

通常サイトに載せるときは、こっちでサイトの代理店専用管理画面から店舗登録をする。
そのときにIDとPWも決めて店に発行する。
店は受け取ったID/PWで店舗専用の管理画面にログインして店の詳細な情報やバナーを登録する。
データすべて入力されれば晴れて公開となる。

 

大手グループだと本部に求人部門があったり、Web担当者がいたりして、店舗ページの入力作業を行なう。
バナーもデザイナーがいて制作している。
バナーは女の子を呼びこむ大切な入り口なので、各店凝ったものを作って競い合う。

 

個人でやっている小さい店の場合も若いスタッフや詳しいものがデータ入力やバナーを作る。
一方で代理店に入力業務を任せる店もある。
そうでないと契約しない店も多い。

 

そんなときのためにうちの社にもバナーを制作するデザイナーがいる。
俺たち営業マンがクライアントからどんなデザインが希望か聞いてデザイナーに伝える。
できたものをクライアントに見せ、何度か修正したのちに納品完了だ。

 

データ入力を頼まれた場合は、俺たちがやることになる。
HPの求人ページを参考にしながら、各項目を埋めていく。
サイトにはコピペは辞めてくれと言われているので文句を考えるのにいつも苦労する。

 

そして今回は丸投げ、それも2サイト分だ。
契約の帰りの俺は憂鬱だった。

 

帰社してすぐに2サイト分のバナーをデザイナーに依頼する。
ベテランなので安心だ。

 

問題はデータ入力だ。
連絡先や給料など決まったものは楽だが、お店のアピールポイントや店長や先輩のメッセージはHPからキーワードを拾ってきて文章にするしかない。

 

ところがこの店の求人ページは情報が最低限のものしかなく、何度入力しては消してを繰り返し、2サイトのページを作り上げるのにほぼ1日を費やしてしまった。

 

これで反響が悪いと俺のせいにされかねない。
どうか鳴ってくれと祈るばかりだ。